私の自宅には、以前ピアノがありました。

応接間に置いてあって、そのピアノで私は色々な曲を弾いていた記憶があります。

私は4歳の頃から6年間くらいピアノを習っていました。

本格的な音楽教室に通っていたことはなかったのですが、音大生の器楽科のアルバイトの女性の先生に、週一回教えに来てもらっていました。

主に習っていたのはバイエルでした。

基本的な運指と音楽理論と奏法の基礎を、手取り足取り習っていました。

またそのアルバイトの先生も、将来はピアノ教室の教師になられることを目指されていたので、お互いピアノを通して音楽の技術を高めていました。

しかし、年齢が上がり、中学・高校に上がると、だんだんピアノに触れる機会も減ってきました。

その先生も結婚して関東の方へ嫁がれて、ピアノを教えて頂く方も周りにいなくなりました。

ピアノの調律もしなくなり、ピアノに触れることもなくなりました。

音楽に触れることはあったのですが、むしろギターやベースの方に気持ちが動いていて、ピアノに興味がなくなりました。

そんな状況なので、ピアノの内部にはネズミや虫が巣食うようになりました。

ピアノには申し訳ないな、と思いつつ、様々なことで多忙になり、また私自身も音楽とは縁がない大学に進み、音楽と縁がない仕事に就いたので、ますますピアノと疎遠になりました。

そして、自宅の部屋に置いても邪魔になるので、最近、ピアノを処分しました。

処分と言っても捨ててしまうわけではなく、誰かに再び思い出のピアノを使って欲しかったので、ピアノ査定に出すことに決めました。

地元のピアノのリサイクル業者に引き取ってもらいました。

ピアノはアップライト型の国産のメーカーのものでした。

その業者の見積もりで、買い取り価格は4万円くらいでした。

ピアノが処分される日は、部屋から二人掛かりでピアノを運び出していきました。

いざ手放すとなると、色々な思い出が頭のなかをよぎり、少し切ない気持ちになったのも事実です。

今、私のピアノを再び弾いてくれる人がいると思うと、少し報われた気持ちになります。